台湾 3日目(100年10月11日火曜)

GPS行動記録




朝食を食べに出るついでに朝の散歩

中華路、中正路の交差点近くに入り口のある花蓮創意文化園区
日本統治時代は酒造工場だったらしい。
開園後も、建物の改修が続いている様子。

正面の建物は、窓が潰されているが、玄関や窓のデザインはなかなか凝っている。
排水溝の鉄の蓋には、お酒のブランドが刻まれていて、酒造工場だったことをしのばせる。


窓がつぶされて閉鎖されている建物


玄関前の電灯

















旧社宅。こちらは改修されている。




朝食は今日も小籠包のお店
ただ、昨日とは違い隣の周家小籠包蒸餃へ
このお店も24時間営業。


周家小籠包蒸餃店(奥に見えるのが、昨日行った公正包子店)

今日の朝食も小籠包5個
タイミング悪かったのか、結構適当な対応されたけど
値段も同じ、味も負けてない。というよりこっちの方がおいしいかな?


小籠包



民宿へ戻る途中、市場も見つける。

ちょっとのぞいてみると、
お菓子、果物、肉、魚と色々なものを扱っている。
また、魚はつやつやして見るからに新鮮。
そして種類、量もたっぷりある。
眺めるだけだったが十分楽しめた。


中華市場


中華市場


果物













民宿に戻り、ツアーに参加する準備。

さて今日は、太魯閣観光、行けるかどうか?
他に参加する2人は花蓮駅で合流する。

稲荷屋は翌日の列車の切符を手配するため
民宿をちょっと早めに出発してもらう。
今日のツアーはMさんもアシスタントで参加。
また民宿をチェックアウトするスウェーデン人も
駅まで送ってもらうので同乗。
スウェーデン人は、原チャリで太魯閣観光をしていて
がけ崩れで戻れなくなり、
渓谷を大回りして山道を2泊3日で戻ってきたとのこと。タフだ。
太魯閣で撮った写真を見せてくれるが、
蝶の死骸に蟻が群がる写真。
研究者らしいが・・・


花蓮駅

花蓮駅に着き、スエーデン人と別れ、稲荷屋は明日の切符を買いに窓口へ

切符は窓口でメモを出して買うつもりだったが
Mさんからしゃべってみてだめだったらメモを出したほうが面白いでしょ
と言われ、チャレンジ
・・・結局はメモを出して切符を購入。

Mさん曰く、いざとなったら年寄りを探して通訳にすればいいとのこと
「私は日本語あまり上手ではないよ」と日本語を話す老人を引っ張って
窓口に行くのだと言う。むちゃくちゃだ(笑)


花蓮駅では自転車を扱う姿も。台湾らしい


突然爆音がして、駅の上を軍用機が飛んでいく。
後で調べてみると、花蓮駅は軍民共用の花蓮空港から近く
滑走路の軸線は花蓮駅の線路と重なる。
そこへのアプローチのために低空で進入してくるらしい。

コンパクトデジカメではタイミングが合わせられず、
輸送機(C-130 ハーキュリーズかな?)しか撮れなかった、戦闘機も飛んでいた。


輸送機


しばらくして、参加者の2人が合流。
列車が到着したのに、なかなか改札から出てこないなと思ったら
駅の中で迷っていたらしい。

全員そろい、車に乗り込む。
太魯閣は、4日間の工事により今日は開通している可能性があるが
以後の雨で開通しない可能性があること
また、開通しても再度崩落すると戻ってこれなくなる可能性について説明を受ける。
まぁ、現地に行ってみないとなんとも言えない。



まずは七星潭
ちょっとした高台に停車して、車中から七星潭を見下ろす。
海も見えるが、海近くの空港も見える。
この空港は軍民共用。掩体壕がいくつか見える。
基地を撮ってもいいものかちょっと迷う。
(禁止行為だったら、いきなり拘束される可能性もあるし・・・)
迷っているうちに、車から下車することなく車は高台を降り海岸へ向かう。

基地に向けてのカメラは、こわごわ車中からが精一杯
帰国後ネットで検索してみると、外国人観光客が軍事施設を撮影することが
問題となっているらしい。
(記事は大陸の中国人が台北で逮捕されたものだった。)


車の中からみた掩体壕



車の中からみた掩体壕


海岸へ向かう途中、通り過ぎた七星紫魚博物館
紫魚は鰹だそう。
建物の上には「こいのぼり」ならぬ「かつおのぼり」
へぇ面白いものがあるなと思ったら、高知県で買ってきたものとか(笑)


七星紫魚博物館


海岸に見える迷彩模様の物体はトーチカ


トーチカ


トーチカ


道路左手に空港(基地)、右手に海が広がる。
滑走路の延長上の誘導灯は空港を飛び出し、海岸に建っている。


海に突き出す誘導灯


海に突き出す誘導灯


海外でしばらく自由行動
飛行機の離発着待ちと、思い出の石拾い。
おっさんの稲荷屋が思い出の石拾いでもないのだが
まぁ時間もあるし、小さいの5-6個拾ってみる。
(帰国後ネットで調べたら採石禁止とあったけど・・・)

七星潭の海岸は、砂浜ではなく丸い小石の海岸。
朝でまだ石が熱を持っていないせいか、なかなか気持ちいい。
ここでボーとしているのもいいなぁ。

海は穏やかに見えるが、海岸からすぐに深くなっているとの事。
また、目の前は太平洋。たまに大きな波もくるので注意が必要らしい。

海岸からすぐ先には定置網が見える。
カツオやカジキマグロ、マンボウ等が獲れるらしい。


七星潭

七星潭の七星は、北斗七星がきれいに見えることからだという。
花蓮市は緯度も低くて、北斗七星の位置は日本よりも低いはず。
台湾の東海岸の中で、北側に海が開けた七星潭は見易い場所なのかもしれない。


七星潭


滑走路の誘導灯もあり、飛行機を待つが
待っている間には民間機が1機離陸しただけだった。
向こうに見えるのは中央山脈
ふもとにはセメント工場
大理石の産地だけあって、原料も手に入りやすいのかもしれない。


セメント工場



七星潭の浜顔




七星潭から新城神社へ
花蓮から新城神社に向かう道は、新城事件で犠牲者を回収するために作った道路


道は墓地の中を抜ける。


花蓮から新城神社に向かう道


花蓮縣警察局新城分局の壁、給水塔は日本統治時代からの物


花蓮縣警察局新城分局


花蓮縣警察局新城分局の給水塔




旧新城神社の第二鳥居は脇に柱を追加され天主教会の門に転用されている。


第二鳥居


旧新城神社の第三鳥居も脇に柱を追加されていた。


第三鳥居


教会の天主堂はノアの箱舟をイメージして船型だとか


教会の天主堂


天主堂の入り口に灯篭とは・・・


教会の天主堂


教会の天主堂


教会の天主堂


教会となっても歴史を伝える碑は残っていた。


殉難將士瘞骨碑


神社の燈篭は、壁の柱へ転用されている。



奥にはマリア像



マリア像


第一鳥居は、島木などの出っ張りが削られ、公園の門に転用
えらく安っぽいデザインになってしまった。


第一鳥居


第一鳥居の正面にあるこの東屋の下あたりに遺骨が集められたらしい。

手水舎を転用した涼亭があったらしいのだが、見落としたのか見た記憶がない。
この東屋と混同があるのかもしれない。
いまさら言っても遅い・・・


東屋


天主堂の傍にあった像
天主堂には合わないように見える。
と言うことは旧新城神社時代のものかな?
なかなか物持ちのいい天主堂だった。


この像は???



コンクリ工場を左手に見ながら進む。
直進すれば太魯閣だが、まずは右折して清水断崖へ


七星潭からみえたコンクリ工場


左手の太魯閣と右の海の間を抜ける太魯閣大橋を渡る


太魯閣大橋



太魯閣大橋



清水断崖
清水山(2407m)の裾野が、4kmでそのまま太平洋に落ち込んだ清水断崖
2400mといえば富士山五合目と同じくらいの高さ。




崇徳隧道を抜けると、展望台があり下車。

崇徳隧道を振り返ると、トンネルの上には滝ができているが
通常はなく、最近の雨で一時的にできたものらしい。
(GoogleMapでも水の流れた跡のようなものがあるので、天然の水路になっている様子。)


崇徳隧道


清水断崖


遠くに錦文隧道が見える。


錦文隧道


左手から延びる錦文隧道の前の道は
トンネル前を通過し、右に抜けている。
トンネルを作る前の旧道らしい。
(封鎖された旧道をGooglemapで確認できる。)

崇徳隧道の横にも旧道がありKさんから説明を受けるが
崩れがひどくて、目視ではわかったが写真では確認しづらい。


錦文隧道


展望台から海岸に降りる。
海岸に降りる階段の途中、バッタがいた。
結構大きくて、写真に撮ったが・・・
大きさを比較するものがなく、写真では大きさわからないなぁ




海岸から見上げると、道路の上の崖が立ちはだかる。
が、2500mの山頂が見えているわけではない。




この海岸もきれいな小石が敷き詰められている。






太魯閣の入り口、太魯閣牌樓
東西横貫公路が完工を記念して作られた太魯閣牌樓
これを通ると台中まで行ける(らしい)


太魯閣牌樓


太魯閣牌樓から少し離れたところに歩道に石碑
道路上の太魯閣牌樓で記念写真を撮る観光客が多く危険なため
この石碑を作って、写真はここで撮らせるようになったとの事。


石碑



錦文橋この奥に太魯閣渓谷


太魯閣に向かう前に砂卡礑歩道へ

太魯閣国家公園のレストハウスで昼食
何食べていいかよくわからないまま稲荷屋は素食定食を選択。
Mさんから、素食は肉は使ってないけど油とか使っているから
ぜんぜんヘルシーじゃないと説明をうけるが
まぁ、ヘルシーを求めているわけではないのでよしとしよう。


素食定食


太魯閣国家公園のレストハウスを出て、砂卡礑隧道を抜けると歩道入り口の砂卡礑大橋

砂卡礑は泰雅(タイヤル)族の言葉で臼歯(奥歯)
原住民の生活道だったものを日本統治時代、水力発電所建設資材運搬道路として
拡張されたという。
少し前までは神秘谷と呼ばれていたそうだが、原住民の言葉に直されたらしい。


砂卡礑渓


砂卡礑歩道


砂卡礑渓


砂卡礑大橋から砂卡礑歩道へ下りる階段がある。


砂卡礑大橋から砂卡礑歩道へ下りる階段


砂卡礑大橋から下流を見ると砂卡礑渓が終わり、太魯閣の立霧渓に合流
青く澄んだ砂卡礑渓が濁った立霧渓に飲み込まれていく。


砂卡礑渓


緑の中に赤色がきれいな砂卡礑大橋

写真右手中央を横に走る黒い線が歩道。
岩を削って歩道が作られている。


砂卡礑歩道


岩をくりぬいた道を進む。


砂卡礑歩道入り口


観光だけではなく、原住民の生活道でもある。


砂卡礑歩道


生活道路として使う原住民はスクーターで移動する。


砂卡礑歩道
























青く透き通る水








5軒の小屋が並ぶ5間屋に到着。
砂卡礑歩道はまだ先まであるのだがここで折り返す。


5間屋



5間屋


砂卡礑歩道の途中には原住民保留地の掲示


原住民保留地



原住民はスクーターで移動



砂卡礑歩道で見かけたトンボ



さて、砂卡礑歩道の次はメインイベントの太魯閣へ





両側の壁は大理石


両側の壁は大理石


寧安橋




右手に渓畔発電廠と書かれたトンネルが見えてきた。






Kさんのお話では、このトンネルの向こうは砂卡礑歩道の先と繋がっているらしい。

帰国後GoogleMapで確認してみると、
このあたりから砂卡礑歩道の五間屋あたりを通り
太魯閣牌樓あたりに水色の線がある。

ここのトンネルのすぐ下流に堰があったこと、
砂卡礑歩道の五間屋で見かけた導水管、
太魯閣牌樓の下流でみかけた発電所らしき建物が
繋がっているのではないかと思うが、あくまでも想像。
ネットで調べても日本語では限界がある。
帰国しても、言葉の壁にぶつかるとは・・・


トンネルの手前(下流側)にあった堰


トンネルの手前(下流側)にあった堰


砂卡礑歩道の五間屋で見かけた導水管


太魯閣牌樓の下流でみかけた発電所らしき建物




太魯閣の入り口の渓畔隧道に到着
やはり、閉鎖されていた。


渓畔隧道


トンネルの前には待っている車もある。
15時開通の話もあったので、それで並んでいるのか?
聞いてみると、開通時間は明示されておらず、
並んでいる車は開通を期待して勝手に並んでいるだけとのこと


トンネルが閉鎖されているので
布洛湾台地の太魯閣工芸展示館などを見学
布洛湾(Brugan)は太魯閣族の言葉で“こだま“と言う意味らしい。


太魯閣工芸展示館

織物を実演している女性にMさんが日本語で話しかける。
すると、普通に日本語で返事が返ってくる。
日本統治時代の日本語教育は今でも生きているんだと肌で感じる。


手機織の実演


蕃刀


布洛湾台地











この先の歩道を進むと閉鎖されたトンネルの先に行けると言うので、行って見る事に
が・・・当然、この歩道も閉鎖されいた。
この400m先に道があると思うと行ってみたい気もするが、残念。


請勿進入

太魯閣の入り口に戻るが、長い行列はできたまま。
念のため列に並んでみて、MさんとSさんが様子を聞きに行く事に。
17時に開通するかも知れないという話らしい。
17時に開通しても、渓谷は日が落ちるが早いのでどうにもならない。
ということで、今回の太魯閣は断念。


もう一度並んでみたものの・・・


太魯閣はあきらめ長春祠へ

絶壁を背に建てられた長春祠は
中部東西横貫公路建設工事中に亡くなった212名を合祀した祠。
今では稲荷屋のように、気軽に台湾一周もできるが、
清水断崖の道路は、危険な上に片側交互通行とあてにならない
南廻りだけでは時間かかるし、大陸と戦争をする上で、
東西をつなぐ道路は重要だった事が想像できる。


長春祠


長春祠

なかなか迫力のある水量
このところの雨もあって、普段よりも水の勢いも強いのかもしれない。


長春祠


今日のツアーはこれで終了。
太魯閣に行けなかったのは残念だったが、十分充実した1日だった。



民宿に戻る。 部屋でくつろいでいると、オルゴールの音が聞こえてくる。
窓から外を見るとゴミ回収車。

花蓮のゴミ回収は、集積所がなく
回収車が来たところで渡す仕組みらしい。
留守にしてると出せないなぁ。





さて、夕食を食べに出る。
初日に満員で入れなかったワンタンのお店へ
平日のせいか、すいている。






ワンタンはおいしかったが、紙製の器やレンゲが使い捨て
ちょっとおお手軽っぽくて残念。
満員になる事を考えると、こうなってしまうのかな?
お持ち帰りにはよいのかもしれないけど。





また今日も、ご主人のKさん、常連のMさんと店先で飲み(笑)
台湾はなんかのんびりしていていいなぁ